2009年1月13日火曜日

「観光系大学」看板倒れについて

 世界のビーチリゾートホテルレビューのヒロさんです。こんばんは。

 今回は、先ごろニュースで報道されていた「観光系大学」で、観光業界に就職する卒業生がわずか2割にとどまっている、という事について一言述べたいと思います。

 報道によると、経営能力を期待する旅行業界に対し、大学のカリキュラムは歴史や地理重視とギャップがあるのが要因で、「観光立国」を目指し昨年10月に発足した観光庁は「業界が求める人材を育てられていない」として、大学のモデルカリキュラム作りに乗り出した。

 ーというものだ。

 けれども、この報道には疑問が残る。
 経営能力を期待するってところだ。
 これは本当ではない。そんなレベルの高い話ではないのだ。
 実のところ、現場レベル、実務レベルの教育がなされていない、という事だと思う。

 旅行業界というところは、非常に薄利で、薄給なのだ。
 経営に余裕がない為、新人教育に時間とお金を掛けにくいのだ。
 したがって、経営者側は、実践向きで且つ安月給で雇いたいと思っている。
 
 そういう要求と観光系大学の教育とがマッチしていないと思われるのだ。
 
 薄給ゆえ、よい人材は他業界に流れ、いつまで経っても優秀な人材が育たない。
 結局、表現が適切ではないが、バカがバカを作り、バカだから収益構造が改善できない、となる。
 これには反論される方も大勢おられるだろう!
 しかし、働き盛りの20代後半から30台半ばの人間がかなり少ないのは事実だ。
 安い人件費ですむ若者と、もう転職できない年寄りしか業界に残っていないといっても過言ではない。
 
 ちなみに、私も大バカ者だ。本当にそう思っている。
 
 であるから、本来、観光系大学で歴史や地理の勉学をすることは間違いではない。知識の深い人間に越したことはないからだ。これに加え、実践のカリキュラムを加えればいいのだと思う。
 いわゆる「実習」だ。
 この実習を長期に設定するべきだと思う。1ヶ月くらいじゃダメだ。
 しかも、旅行には色々な分野がある。
 できれば、ホールセラー(問屋)、観光を主とするリテーラーテクニカルビジット(視察旅行)を主とするリテーラー、出張などを主とするリテーラー、修学旅行を主とするリテーラー、報奨旅行を主とするリテーラーなどいくつかの特徴のある旅行形態を種別化し、その中からいくつかを体験させたい。

 もうひとつは、希望者には、将来経営を背負って立つ人間を育てる為の教育も必要。

 私が思うに、あえて異業種(他業種)の経営などを学んだうえで、旅行業の経営を考えられるような人物が必要なのだと思う。

 「観光系大学」看板倒れについて、こんな事を思った次第です。
 
 
 

ラベル: , , , , , , ,

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム